アシスタント・プロフェッサー in アメリカ

2018年からアメリカでアシスタント・プロフェッサーとして働き始めました。主に研究経過を記録として残していこうと思います。

日米の統計学の学び方の違い

大学、研究室や分野によって大きく異なる事は承知の上だけど、私の社会科学系の分野では、研究手法の習得(主に統計法)で日米で異なる気がする。

アメリカの博士課程では、様々な統計法のクラスが開講されていて、クラスを通して勉強するのが一般的。だから、統計法のクラスを多ければ、5個以上(場合によっては他学部からも)とる学生もいる。一方日本では、1つか2つの統計のクラスに色々詰め込んで、様々な手法を教えているらしい(なので、1つ1つの統計法において深い知識を得ることが難しい)。中には研究室の先生や先輩、はたまた独学(!)で学んでいる学生もいるとか。

もちろん、使ったことのない統計法を一から独学で学ぶ力は必要だと思う。ただ、それもこれまで様々な統計法のクラスで学んだ知識があったからこそ、理解もできる。日本のある大学では、知識を得るために苦しむことが必要、みたいな風潮があるという話を聞いた。個人的には、学生のうちは出来るだけクラスで1学期通して勉強した方が深く効率的に学べる気がする。特に統計の手法といっても1つや2つではなく、様々な手法があって、それをカバーするには、2つぐらいのクラスだったり、研究室だけでは多くの場合対応できないと思う。結果、手法に偏りがでたりする。もちろん自発的に行動・勉強できる学生ならどちらでも問題ないか。

そんな事を、最近感じました。