アシスタント・プロフェッサー in アメリカ

2018年からアメリカでアシスタント・プロフェッサーとして働き始めました。主に研究経過を記録として残していこうと思います。

2024年秋から大学を移ります

 

今年の秋から違う大学で働くことになりました!アメリカの大きな州立大学で、研究大学。現在いる大学とは環境や規模も異なり、求められることも大きく変わる。特に研究に関して求められることはかなり増えるけど、その分ティーチングは年間3クラスを教えるのみ(いわゆる1-2)。現在は年間6~7クラス教えているので、約半分!

 

現在の大学に対してはもちろん多少の不満はあったものの、先生同士の人間関係は良好だったし、今年の秋からはassociate professor/准教授に昇格することもほぼ決まってた(後は大学のシステムレベルの委員会、board of regentsで承認されるのみだった)。ただ、今年に入ってから立て続けに理不尽なことや不満も多くなり(何も言われずに着任当初から教えていたクラスを他の先生が教えることになったり、院生の質の低さに失望したり)、これはもう去る時期かと思うことも多くなってた。

ただ、PhDを取った直後みたいに、条件に当てはまる大学全てに応募するのではなく、個人的にいいと思う転職先(業務内容、大学の場所、給料とcost of livingのバランスなどを考慮して)にのみ応募した。なので、今年応募した大学は4つだけで、その内2つから現地面接に呼ばれました。ただ、今回決まった大学の方が早く面接があり、すでにオファーをもらっていて、条件もよかったので、もう一つの現地面接は辞退しました。ただ、給料の交渉材料として他の大学からオファーをもらっていたら有利になるので、後から考えたら現地面接にいけばよかったかも(もちろん、オファーをもらう保証はない)。ただ同時期に大きなグラントの応募が重なっていたので、面接よりそちらを優先。。ちなみに、他の2校は世界ランキング20位以内に入る有名な大学で、面接に呼ばれることもなく落ちました。

 

それでもまさかこんなメジャーな州立大学(どの全米州立大学ランキングでも10位以内に入ってる)からオファーをもらうとは思ってなかった。分野的にもアメリカのトップ5には入るプログラムで、最近入った先生たちと話すと、一人はここの大学と他に3校オファーをもらっていて、もう一人に至っては5校からオファーがあったらしい。ただこれはつまり、これだけ優秀な人たちが基準となっているので、自分も負けないようにテニュアを取れるように頑張らないといけない(残念ながらまたアシスタントプロフェッサーからのスタート)。そして、就活は運?縁?だなとつくづく感じました。

 

というのもFirst roundのZoom面接が終わって、最初の現地面接に呼んだ候補者には入っておらず、でももし何かあれば追加で呼ぶかもしれないからね~と言われてたので、運も確実にあった。後から聞いた話では、現地面接に呼んだ候補者たち(2人呼んだみたい)がいまいちだったらしく、学科レベルの判断で落とされたみたい。それで、追加で自分ともう一人の候補者が呼ばれたとか。

また大学側が望んでいた研究内容も、今うちらの分野でメインストリームな研究内容ではなく、他分野との共同研究が可能な、interdisciplinaryな研究をしている人を探していたらしく、それも偶然マッチした。

そして実は2年前にも仮?オファーをもらった大学(同じく大きな州立の研究大学)がありました。学科長にオファーを出すと言われて、Zoom で一対一で給料やスタートアップの額を話して決めた(ただほとんど交渉の余地はなかった)。そして、次の日までに返事が欲しいと言われた。ただ、こういう今すぐだとか1-2日以内に返事が欲しいという大学はちょっと変で、通常1〜2週間の考える期間をくれるみたい。で何があったかと言うと、面接中に聞かれてないというのもあったけど、ビザのサポートの話題を持ち出すと自体は急変。翌日学科長から不採用のメールが届いた。しかも、具体的な説明もなく、たった2文のみ!これは本当にショックな出来事で、これを機に、オファーレターをもらってサインをして、大学に送り返さない限り何も確定してないと心に刻み、今回の大学でも12月に学科長から電話でオファーをもらったけど、実際にオファーレターにサインをして送り返すまでは何も確定してないと自分に言い聞かせてました。でも、もし2年前に“仮”オファーをもらったむなくそ大学に決まっていたら、もちろん今回決まった大学にも行っていなかったので(そもそも就活自体やってなかった)、縁かなと思う。そして、給料面やスタートアップの額に関しては、今回決まった大学の方が断然よかった。ただ縁のなかった大学の件は2年前なので、インフレの影響で今より少し高くなってるだろうけど、スタートアップに関しては5倍ぐらい違った。まぁあくまで社会科学系の中では大きな金額。なので、結果的にすごく良かった。

 

そして、去年の12月に学科長から電話でオファーをもらってから、長い交渉が始まりました・・・。