アシスタント・プロフェッサー in アメリカ

2018年からアメリカでアシスタント・プロフェッサーとして働き始めました。主に研究経過を記録として残していこうと思います。

大学教員の面接

最近はもっぱら大学の業務で手一杯になってる。。。その業務の一つにsearch committeeという、大学教員の採用プロセスにかかわってるけど、これがまた時間がかかる。このご時世、通常よりかなりの多めの応募があり、やっぱり任期付きの安定していないポジション(ポスドクやvisiting assistant professorなど)からの応募がいつもより多い気がした。そして、海外からの応募もコロナ以前と比べ多くなった。

そして、このプロセスを通していくつか感じたことがあった。

1.英語が第二言語の応募者

自分を含めsearch committeeには大体4人の大学教員から構成されてるんだけど、4人の中で英語が第二言語の教員はもちろん私だけで、何となく英語が第二言語の応募者に対して厳しくなる採用基準な気がした。こう書くと語弊があるのかもしれないけど、特に面接では限られた時間の中で、簡潔に考えをまとめることが要求される中、どうしても英語がネイティブでない人の回答は長くなりがちで(おそらく伝わってるのか分からなくて、説明が多くなる?)、だから、伝えたい内容も同じことを言っているので、浅くなりがち。

2.ハゲタカジャーナルの出版歴のある応募者

第二次面接に呼ぼうかどうか話し合いをしてる時に、ハゲタカジャーナルに出版したことのある応募者をみつけた。出版は数年前のことだったけど、話し合いの結果この応募者は呼ばないことになった。R1でもないうちの大学がこの対応だったらほとんどのR1の大学は門前払いだと思う。前にもハゲタカジャーナルのことについて書いたけど、本当にハゲタカジャーナルに関わるのは(出版はもちろんのこと、エディターとして関わるとしても)、ダメ、絶対。その時点で、研究者失格と見なされる。

 

最後に、応募が多くあったので、面接に呼ばなかった人たちも多々いた。でも、その中には、優れた教育者・研究者がたくさんいた(自分より)。ただ、ここの大学のフィットしなかったり(例えばうちの大学にはない設備が研究に必要)、研究業績は山ほどあっても教育の経験が皆無だったり(研究大学だといいけど、ここの大学はresearchとteaching両方とも重視してるので、教育経験がないと評価も低くなる)、またその逆(教育業績はいっぱいあるけど研究業績がない)もあったりと、応募先の大学の特徴をつかんでないと、やっぱり成功する確率は下がる。とは言っても、自分もそうだったけど、確率がある限り応募するんだろうけど。

また大学教員の採用プロセスで気づいたことがあれば、紹介したいと思います。